20.10.14
WATCH
数多くの時計愛好家も虜にしてしまう、クラフトマンシップ IWC
多くの時計愛好家に認められる時計メーカーIWC(インターナショナル・ウォッチ・カンパニー)
ポルトギーゼ・パーペチュアル・カレンダー
IW503302
¥4,345,000-税込
しばしば“質実剛健”と評価されており、スイスの時計メーカーとしては特異な存在です。その特異性は、“伝統的な時計作りを重んじるスイスメーカー”でありながら、“創業者がアメリカ人”、“時計工房はドイツに近いドイツ語圏のシャフハウゼン”という特異なプロフィールにも表われています。
今回はそんなIWCの魅力に迫りたいと思います。
私が思うIWCのもつ最大の魅力は、ずばりクラフトマンシップです。
つまり、大手メーカーでありながら“職人魂が凄い”点です。それは、以下の2つの要素でとても感じます。
<IWCの職人魂を感じる要素>
1.「作ったものは直す!」
2.「常に作品を進化させる!」
以降の文章で、詳しく紹介いたします。
◆IWCの魅力①:「作ったものは直す!」
↑古い時計でも修理を受け付けるIWC
※画像は1950年に設計された機械の流れを汲むCal.8541
「作ったものは直す」って当たり前のように感じます。
しかし、実際に皆さんがお持ちの製品が30年後、50年後、100年後も直してもらえると思いますか?
通常は、製品が生産終了してある程度の期間が経過すると直してもらえなくなります。
それは、長きに渡って使う高級時計の世界でも同じです。
修理には部品や製造ノウハウを保管する必要があり、かつ、修理依頼が来るかどうか分からない古いものまで保管しなければなりません。
その保管コストも時間が経てば経つほど企業には負担になるでしょう。
そのため、修理可能期間に終わりがくるのは仕方のないことなのかもしれません。
特にスイスの時計メーカーには18世紀や19世紀に創業したメーカーもありますので、古いものまで修理を受け付けることは“高いハードル”なのです。
しかし、ごく一部のメーカーは“期間を設定せず”古い時計の修理受付をしています。
そのメーカーはパテックフィリップ、ヴァシュロンコンスタンタン、オーデマピゲなど錚々たるメーカーです。
そして、IWCも「1868年の創業以来に製造されたどんな時代の時計でも、修理やメンテナンスを受け賜ります」と宣言しています。
つまり、雲上時計メーカーと言われる前者のメーカーと同じく、IWCは過去の作品に対して責任をもっているのです。
この姿勢は“超一流の職人魂”と言わずにいられません。IWCのヴィンテージ(アンティーク)作品も人気があるのは頷けるところです。
◆IWCの魅力②:「常に作品を進化させる!」
↑作品を進化させるIWC
※画像はダ・ヴィンチ
「常に作品を進化させる」のがIWCです。これもメーカーとしては当然のことと感じるかもしれまんが、特にIWCは“世間に伝わる進化”であることを意識しているように感じます。
つまり、細かな進化では世間が認知できないので、大掛かりに進化させるのがIWC流です。
少し説明します。
IWCの現在のラインナップは大きくわけて6つあります。IWCを代表するクロノグラフ時計“ポルトギーゼ”
シンプルなデザインが特徴の“ポートフィノ”
ダイバーズウォッチの“アクアタイマー”
マークシリーズなどの“パイロットウォッチ”
圧倒的な耐磁性を有する“インヂュニア”
ムーブメントにこだわりをみせる“ダ・ヴィンチ”です。
なんとIWCは、毎年のようにこれらのどれかをシリーズ単位で刷新しているのです。
<近年のIWCのシリーズ単位でのモデルチェンジ>
2009年 “アクアタイマー”シリーズ
2010年 “ポルトギーゼ”シリーズ
2011年 “ポートフィノ”シリーズ
2012年 “パイロットウォッチ”シリーズ
2013年 “インヂュニア”シリーズ
2014年 “アクアタイマー”シリーズ
2015年 “ポルトギーゼ”シリーズ
2016年 “パイロットウォッチ”シリーズ
2017年 “ダ・ヴィンチ”シリーズ
2019年 “パイロットウォッチ”シリーズ
2020年 “ポルトギーゼ”シリーズ
上で例示したように、IWCは毎年のようにシリーズを刷新しています。
外装デザインを大幅に変更することも多くあり、さらに、ムーブメントの進化もしばしばあります。例えば、アクアタイマーは毎回のデザインの進化に驚かされるシリーズです。
さらに、パイロットウォッチのマークシリーズは「マーク12→マーク15→マーク16→マーク17→マーク18」と名称でも進化を分かりやすく表現しています。
時計業界に明るい方からすると、「毎年恒例のIWCのシリーズ刷新」というイメージができあがっています。
そのため、お客様側も「そろそろこのシリーズが変わるかな?」と期待している状況がうまれています。
そして、IWCもそれに答えるべく刷新を行います。
「新たな作品を生み出すことで世の時計好きをワクワクさせる」。
これがIWCです。特に、商品鮮度が落ちていない状況でも潔くシリーズ刷新をしてしまうところに、IWCの職人魂を感じます。
IWCの職人魂を感じる要素として、「作ったものは直す」と「常に作品を進化させる」という2つの要素を紹介いたしました。
いかがでしたでしょうか?一般的なメーカーであれば「古いものは直せない」「鮮度が落ちるまでは現在の製品を維持」という姿勢が普通ですが、IWCはその逆の姿勢をとっています。
“常に新しいものを生み出し、古いものも大切にする”
そんな思想を、IWCからは感じます。それが、私がIWCを“超一流”と評価する理由です!
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